2001/01/12
最新アメリカ ウエストコースト情報ー10
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アメリカの景気が変である。IT関連株は昨年の後半からずっと下げ続け、自動車のビッグスリーが減産を始めた。 流通業最大手のウオルマートの利益の伸びもかっての勢いは無い。ホームセンターの巨人、ホームデポも収益率が落ち四半期ごとの決算内容は前期比より悪くなってきている。ところがこれよりももっと大変なのがホームデポと同じ土俵で闘っている、アービンに本社を置くホームベース社である。
今日はこの話題である。
ホームベース社はホームセンター界のジャイアント、ホームデポやLowe's社に影響を受け南カリフォルニアの31店をクローズし、この内18店を”House2Home Furnishing Store”にするとの事である。
ホームベース社とホームデポ社との規模比較は、従業員が10,000対201,000、店舗数が89対1087、営業利益が22.4百万ドル対161.4百万ドル(99年度)、株価が1.25ドル対43.63ドルとなっている。
ホームベース社は約10、000人の従業員を抱えているが、このうちどのくらいの数の人が職を失うかはわからない。会社はクローズされた店の従業員には新しい店で働くよう呼びかけるといっているのだが。
新しい店の”House2Home Furnishing Store”のコンセプトは来るべき時代の新しい体裁をもった店へと業態転換される予定になっている。
ホームベース社はエスカレートするカットスロートな戦いをこの業界で商品の面においてもサービスの面においてもしてきた結果の、もがき苦しんだ上での決定である。
ここ数年国内最大手のホームデポとNo.2のLowe's社がこの州に乗り込んできた為であった。ホームベース社も勇敢に自身の立場を維持するために大変な努力をしたが対抗できなかったのである。
市場アナリストはホームベース社の店舗閉鎖はやもえないものであり、もしそうしなければ会社そのものがビジネス市場から追い出されてしまうことになる。これは最近のホームセンター小売業界の急激な景気減速に巻き込まれたものだと指摘している。
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